VOICE
先輩社員の声
“ささいな変化に気づく”
ということが、この仕事では
とても大切なことなんです。
- 河川巡視支援
- 国土交通省
- 河川事務所
- H.K.
予想のつかない自然の動きから川の
安全を守る仕事。
洪水から地域の皆さんの生命や財産を守るために、堤防や川沿いを管理するのが私の仕事です。堤防に異常がないか、河川法という法律に違反している人や物がないかという視点から、川にまつわるすべてを日々チェックしています。出張所の近くにある渡良瀬遊水地の巡視も行っています。
河川沿いに咲いている植物や近くに生息している動物についても調べます。具体的には、私の管轄エリアには最近イノシシがよく出没するんですけど、彼らが土を掘り起こして堤防を傷つけてしまうことがあるんです。これをそのままにしておくと、台風などの影響で大雨が降った時に堤防が削れて決壊の要因になってしまうことも。川の安全を守るためには、植物や動物の特徴を知ることも大事なのです。
この仕事は自然が相手ですので、いつなにが起こるかわからない難しさがあります。たとえば、ある冬場に護岸ブロックの形がおかしいところを見つけて、毎日いつも以上に注意して見ていたんです。するとある日、洪水でもないのにブロックが陥没していたことがありまして。護岸ブロックは洪水などで洗堀されたりしなければ壊れないので、そんなことが起こるのかと驚きましたね。
1日のタイムスケジュール例
07:40 準備をして仕事へ出発
起きるのは毎日6時50分くらい。通勤は車で30分ほど。少し早めに出張所へ到着するように、余裕をもって家を出ます。
08:30 始業
午前9時から巡視に出発するので、それまでにデスクワークを済ませます。巡視エリアの工事業者さんから届いたメールや書類のチェック、運転手さんとの当日のスケジュール確認などがメイン。たまに打ち合わせが入ることも。
09:00 運転手さんと巡視に出発
車に乗って決められた管理用道路を回りながら、堤防に異常はないか、違法な行為や危険な箇所がないかなど細かく確認。車や徒歩でもいけないところにあるものは双眼鏡でチェック。発見した異常はタブレットに記録したり、写真を撮影したりしていきます。
11:00 悪天候明けはいつも以上に入念にチェック
台風などの影響で川の水位が上がっているときは、行けるところが限られます。そのため天候が落ち着いたあと、回れなかったところはいつも以上に丁寧に巡視。堤防や護岸などの施設に異常がないか、しっかり確認していきます。
12:00 出張所へ戻ってお昼休憩
午前の巡視エリアを回り終えたら、出張所へ戻って職員さんや運転手の方と一緒にお昼ごはん。出張所は人が少ないため、チームワークや情報共有がとても重要。だから、こうした何気ない時間の積み重ねも大事です。
13:00 午後の巡視に出発
休憩後は再び運転手さんと午後の巡視へ。また藤岡出張所は、川沿いだけでなく渡良瀬遊水地も巡視対象。利用者の方から道を聞かれることなどもあります。
16:00 巡視終了
タブレットに入力した巡視内容や撮ってきた写真をまとめて日報を作成。日によってボリュームは変わります。
17:15 日報の作成・報告が完了 したら、1日の仕事は終わり
帰宅後は好きな映画を見たり、二人のこどもの部活やボランティア活動の話を聞いたり。緊張感が大切な仕事だからこそ、しっかりリフレッシュして、また明日からがんばります。
四季折々で違った顔を見せる自然の
変化を知るのが、楽しさであり肝でもある。
私はもともと橋をつくる会社ではたらいていて、そこから河川巡視支援業務を請け負っている当社に転職してきたのは正直、興味本位でした。いったいどんな仕事なんだろう、楽しそうだなと思いまして。
実際この仕事についてからは、毎日が新しい発見の連続で、語弊があるかもしれませんが面白いですね。たとえば、堤防の草は同じ場所でも毎年生えるものが違うんです。あと自然の中で仕事をするので、四季折々のさまざまな魅力にもふれられます。
ただ、こうした「ささいな変化に気づく」ということが、この仕事ではとても大切なことなんです。毎日巡視しながら地域の様子をしっかり覚えておくことで、あるとき「昨日と様子が違うぞ?」と、小さな変化に気づけます。この姿勢を常に忘れないことが、河川巡視業務の肝です。
自然は毎日毎年、違った変化を見せるので、そのなかで仕事ができるのはとても楽しいです。一方で、その変化に詳しくなることがこの仕事で最も必要なことだと思います。
MID-CAREER
出張所は人が少ないため、
チームワークや情報共有がとても重要。
だから、何気ない時間の積み重ねも大事です。